吉田監督のキトキト!日記
最近の日記
4月13日(金) 番外編:シネカノン有楽町最終日
4月12日(木) 番外編:高岡市長表敬訪問
3月22日(木) 福岡キャンペーン
3月20日・21日(火/祝) 札幌キャンペーン
3月17日(土) 公開初日、舞台挨拶
3月2日(金) 『キトキト!』特別披露試写会 (東京・シネカノン有楽町)
2月28日(水) 大阪キャンペーン
2月26日(月) 高岡キャンペーン


4月13日(金) 番外編:シネカノン有楽町最終日

シネカノン有楽町での上映の最終日。
まだ、これから上映が始まる地域もあるのだが、やっぱりちょっと寂しい、気もする。
昨日、高岡市長表敬訪問のときに、富山の映画館でこっそりちょっぴり観せてもらったときに、石田くんが「久しぶりにゆっくり劇場で観たい」と言い出した。僕は以前からシネカノン有楽町の最終日には観に行くつもりだったので、「明日一緒に行く?」と、彼を誘って観に行くことになり、最後に皆で出てくるお客さんに挨拶しよう、なんてノリになったのだ。

最終回の上映の15分程前に劇場に着いた。
携帯電話を見ると、既に石田くんからの着信があった。掛けなおすと、「時間があったのでビックカメラでぷらぷらしてます!」「じゃあ適当においでや、入り口の前で待ってるし」と、短い言葉を交わして電話を切る。
最終日ということで、お客さんの中には知り合いも何人かいた。
「わ〜、ありがとうございます」

支配人に聞くと、最終回の入りは50人ぐらいだそうだ。うん、十分です。ありがたや〜。
と、携帯電話に着信が入った。大竹さんからだった。
「どうも、ご無沙汰です」
「ヨッシー(僕のこと)今、どこ?」
「今日、有楽町が最終日なんで、実は卓也と一緒に観に来てるんです」
「やっぱり!私も今向かってるの〜」
「ほんまですか!」
なんと、まぁ、ありがたや〜。現在めちゃめちゃ忙しいはずの大竹さんは、ドラマ撮影を終えて、こちらに向かってる最中だとのこと。席を取っておくと約束して、石田くんと場内に入る。

もう、何度も観た。正直、観たくないシーンもある。観るたびに、胸がチクチクと痛むから。あのとき、こうしておけば…とか。いや、これで良かったのだ、とか。…まぁ、色々。
全てひっくるめて目に焼き付けておこう。
大竹さんも、石田くんも、僕の近くに座っていたので、2人の笑い声がよく聞こえて、なんだか背中がむず痒いような、それでもやっぱり嬉しいような…。

エンディングのロールが上がりだすと、一足先に劇場を出た。すぐに続いて出てきた石田くんとロビーに並んでお客さんを迎える形に立った。
そこに、大竹さんも出てきてくれた。
「みんなに挨拶するの?」
「はい、お礼を言うつもりです」
「私もそう思ってた」
「ありがとうございます。大竹さんがいたら、皆びっくりして、喜ぶやろなぁ…」
嬉しいことに、エンドロールが終わるまで出てくるお客さんはほとんどいなかった。
途中、「曲聞きたい」と、何度か大竹さんが入ったり出たり…。
ほんと、チャーミングですよ、この人は。

観終わったお客さんは出てきて、やっぱりびっくりした様子だった。そりゃ、そうだと思う。大竹さんも石田くんもお客さんと何度も握手した。僕も。
「ありがとうございました!」
サインも。写メも。大竹さん、石田くん、二人とも笑顔で応えてくれていた。
僕はお客さんにも、そして、二人にも、
「ありがとうございました!」だ。

その後、皆で「うどんすき」を食べに行った。そのときに大竹さんから聞いた話。
少し、自慢になるけど。
大竹さんは自分が出演した映画を公開中の劇場で観るのは、デビュー作の「青春の門」以来らしい。普段、出演者は一般公開の前の試写会で観ることが多い。「キトキト!」もそのように、既に大竹さんにも観てもらっていたので、今回で二度目の鑑賞になる。
「青春の門」のとき、まだ十代だった大竹さんは、劇場で見終わった直後、感動して涙ながらに浦山桐郎監督にお礼をのべたそうだ。そのとき、浦山監督から「お礼を言うなら、僕じゃなくて観客の皆さんに言いなさい」と言われて、涙ながらにロビーでお客さんに頭を下げたそうだ。今回、キトキト!を観ながら、そのときのことを想いだしたそうだ。だから今日も、上映後にロビーに出てお客さんにお礼を言いたかったのだ、そうだ。
僕は、それが、ものすっごく嬉しいのだ。

余談になるが、
鍋を囲んでの食事中、うどんをすくいあげるときに、何度も汁を飛ばして、大竹さんに「熱っ!」と、言わせてしまったこと深く反省しております。
そして、その飛んだ汁を、僕の愛だと思って受けとめて下さいなどと、たわけたことを抜かしたこと、深くお詫び申し上げます。
失礼しました!

4月12日(木) 番外編:高岡市長表敬訪問

これで高岡に訪れるのも6回目になる。
富山県で上映が始まって、早ひと月。有難いことに、これまで大勢のお客様が劇場に足を運んで下さった。
そのお礼も兼ねて、石田くんと共に高岡市長に表敬訪問させて頂く運びとなった。

朝8時10分。羽田空港の出発ロビーの3番柱前に集合。
プロデューサーのさんの代理で来たラインプロデューサーの杉原さんと石田くんは、僕が着いたときには既に椅子に座って待っていた。石田くんは相変わらずのノーバッグ。そう言えば、鞄を持っている姿を見たことがない、気もする。

飛行機は順調に飛び立ち、富山空港に到着すると、以前のキャンペーンのときにもお世話になった身長190センチの長身の吉川さんが出迎えて下さった。
今回は、吉川さんの車に乗せてもらって劇場3館と高岡市役所を巡ることになっている。
富山から高岡への移動中、いつもはタクシーの運転手の判断で高速に乗るのだが、吉川さんはさすが地元の人なのだろう、下道を走り、裏道を抜け40分ほどで高岡に到着。高速を使うのとほぼ変わらない時間だった。
ワーナー・マイカル・シネマズ高岡の支配人さんに挨拶。
「ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします」
と、大竹さんや平山あやちゃんからも書いて頂いた大ヒットお礼のメッセージ色紙をプレゼントさせてもらった。僕と石田くんは、その数分前にマイカルの中にあるマクドナルドでストロベリーシェイクを啜りながら書いた。
富山での上映3館に渡すので、互いに3枚ずつ書いたのだが、用意していた色紙の枚数は計7枚。一度しか許されない書き誤り用の予備の色紙は、石田くんに譲ることになった。僕は修正ペンを使うハメになった。まったく、この手のことは最後まで慣れないままなのだ。

イオンに移動して昼飯。まだ11時過ぎだったので、そんなに腹が減ってなかったが、冷やし中華を食べる。
高岡TOHOプレックスの場内は相変わらず「キトキト!」がいっぱいで、いまだにデカデカと写真を引き伸ばしたキャビネが貼りめぐらされていた。嬉しいかぎりです、ほんと。
支配人さんに挨拶して場内をぷらぷらしていたら、杉原さんが石田くんに、ひと言。
「主役なのに、全然気づいてもらえないね」
「はい!そうですね!」と石田くん。
「って、それでいいのか?」と僕。
うーむ…いい意味で自然体。決してオーラがない、訳じゃない…と思うけど。
そう言えば、楽屋のホワイトボードにまたメッセージが書いてあった。
「おかえりなさい」なんて…イラスト付で。嬉しいねぇ。
ロビーで福井放送の番組の取材を受ける。映画と地域の密着がどうのこうの…。
「いや、『キトキト!』は間違いなく高岡が舞台で良かったですよ」

いよいよ市役所へ向かう。
なんだか暖かい感じのする建物だ。天気が良かったせいか、光がたくさん入ってくる。
ロビーでフィルムコミッションの皆さんと再会して、市長室に。
何人かの記者さんが写真を撮る中、司会(?)の人が「まずは市長からひと言」と言って、
市長の挨拶が始まった。
と、ここで僕の頭の中はややパニックに。
そう言えば、「表敬訪問」と言われても、何をするのか全然分かってなかった。聞いてさえもいなかった。ひょっとして、僕もスピーチ?するのか???…やばい、何も考えてない。
市長に続いて、杉原さんが挨拶。しかも、言うべきことはほぼ言われてしまった。
…やばいやばい。
ところが、硬い挨拶はそこで終わりだった。「ほっ」と胸を撫で下ろす。
後は雑談交じりに市長から映画の感想をうかがって、何ことかお礼ものべて、握手して、お土産に地酒までもらって、事なきを得た。…ふぅ。

今年で塗り替えるらしい高岡大仏に立ち寄って、記念に写真を撮った。写真の画角の中で大仏の鼻の穴に指を挿すとか、自分の手の平の上に大仏の顎を乗せるとか。
そんな写真を石田くんと一緒に撮った。小学生か俺らは!

富山市に移動して、ファボーレ東宝に向かう。
支配人さんに挨拶して、劇場内に貼り出してあったお客さんの感想コメントを読んだり、上映中の劇場にこっそり入ったり。

帰りに寄り道をした。
富山駅近くの松川沿いに満開の桜がたくさん。遊覧船が出ているのを知って、皆で乗り込むことにした。船を待つ間、茶屋で団子を買ってソフトクリームを食べる。石田くんはコーンを残して「おかわり」までした。子供ですか、君は?
船に乗り合わせた老夫婦に映画のチラシを渡して、「観て下さい!」と宣伝。
船に揺られながら、桜を眺めつつ、歌詞に「桜」という言葉がでてくる歌を皆で出しあった。
森山直太郎、ケツメイシ、コブクロなどなど…たくさんあるようで、意外と浮かばない。誰かが「見つけた!」と、歌ってみせると、誰かが「そんな曲しらない」と言う。世代の差、なのかもしれない。音楽の時間に習う童謡はなしだ、とか歌詞を捏造するのはなしだ、とか。まぁ、わぁーわぁー言いながら楽しい思い出となりました。

因みに富山での上映はまだしばし続くのです。
まだ観てない人も、もう観た人ももう一回!
是非とも、観られ〜♪


3月22日(木) 福岡キャンペーン

福岡には四度行ったことがある。
高校の修学旅行と、大学時代の自転車旅行(ママチャリで大阪→福岡)と、あとは仕事。助監督時代に福岡放送制作の火曜サスペンス劇場で二度ロケに行ったことがある。
今回はプロデューサー、営業部スタッフ、そしてエンディングテーマ『フルサト』を歌うONE☆DRAFTのメンバーが途中で合流する旅となった。

福岡空港からタクシーに乗って天神へ移動。
博多エクセルホテルで昼食をとる。バイキング式だったので、欲張って食べ過ぎた。
九州での宣伝を仕切って下さる九州シネマ・エンタープライズの緒方さんと合流して、RKBラジオに向かう。時間帯が悪かったらしく、スタジオではなく会議室での収録となった。DJさんと僕の他に、皆が同じソファーに座っている。ちょと、やりにくい。まぁ、言いわけですけど。途中、Pが苦笑しているように見えた。
案の定、収録を終えての第一声。
「アカンなぁ〜お前は」
この番組の放送時間は深夜なので、リスナーは若い世代が多いはず。それなのに、真面目なことばっかり喋り過ぎだ。もっとユーモアを入れつつ面白おかしくやりなさい、と。
ごもごもごもごもごもっとも!byチンパンNEWS
もう一回やらせて下さい…って気分だけど、そうもいかず、次なるリベンジを胸にその場を去った。

途中、もうすぐ閉館する小さな劇場に寄った。
その劇場は封切り作品ではなく、懐かしの名画を上映する名画座だった。皮肉にも閉館が決まったことで、賑わいを取り戻しているという。その日も劇場のファンが別れを惜しんで平日の昼間にも関わらず、大勢の客が詰め掛けていた。
ロビーには、記念にメッセージを書き留めるノートが置いてあった。
皆、寂しがってるようだった。シネコンが増えたため、小さな映画館がなくなってしまうことは世の流れかもしれない。少し、寂しい気持ちになる。

気を取り直して、向かった先は天神の中心にあるデパート岩田屋。その最上階に入っているLOVE FMというラジオ局での収録。いや、収録と聞いていたが、実際は生放送だった。緊張。
ONE☆DRAFTのメンバーと合流する。皆元気だ。
Pにリベンジを誓い、スタジオへ。
昨日デビューシングル『フルサト』をリリースしたばかりのメンバーはノリにのっていた。特にMCのランスは福岡出身のため、博多弁満載の楽しい放送になった。僕もリスナーを意識して、硬い言葉を崩した、つもりだ。
「この映画の見所は?」
「いや、全部です。この映画やばいです。何がやばいって、ラストに流れるONE☆DRAFTのフルサトがやばい!」
メンバー一同、やばい!やばい!と連呼。
「ONE☆DRAFTと監督は息があってますねぇ〜」
「ていうか、僕もメンバーですから」
「そうそう」
「ハハハハハ」
「ふゅ、フューチャリング…ウィズ…だよな!?」
「そうそう、言えてないけど」
「それって、メンバーじゃない!」
てな具合で与太話を…でも大いに盛り上がった。
ガラスの向こうでPが「OK、OK」と両手で丸を作ってくれた。

その後、ホテルに戻って合同取材を数件受ける。
たまたま女性記者が多く、母親像について熱心に聞いて下さった。

夕方、再び岩田屋へ。NTT夢天神ホールでの試写会。
上映前にONE☆DRAFTのミニライブと、その後、僕も含めての舞台挨拶。
会場は満席。サプライズゲストだったONE☆DRAFTの登場に大いに沸き、誰もがライブに聞き入っている様子だった。僕も出番を待つ舞台袖で体を揺らしていた。そして考えていた。
これが最後のキャンペーン。最後の舞台挨拶になるかもしれない。何か、「ボケ」をやろう。滑ったら滑ったで構わない。関西人らしく、一発ボケにかけてみよう…。
『フルサト』が終わり、会場から大きな拍手が沸き起こる。
いよいよ出番。MCの呼び込みが入る。
「続いてお呼びしましょう、監督の吉田康弘さんでーす」
拍手の中、ハンドマイクを手に舞台中央へ。
「吉田監督、ひとこと挨拶をお願いします」
「えー、聞いて下さい。吉田康弘で、『フルサト』」
と、ソロシンガーのように胸に手をあてて目をつぶったが……誰もつっ込んでくれない!
…ややあって、さざなみのような笑いが起こる。
ドンマイ!
楽しかった。この舞台挨拶。その後も果敢にボケたり、つっ込んだり、もちろん真面目なところは真面目に、滑りつつも、たまにドカン!ときてた。確かにきてた。嘘じゃない。しつこい?でも、信じてほしい。嘘じゃない。ほんと、楽しかった。
それでいい。

キャンペーンはこれで終了の予定です。
けど、映画「キトキト!」が皆さんに愛されて、細々ながらも長々と上映し続けることが出来たなら、いつかどこかで会えるかもしれません。
そのときは、よろしくです。


シネ・リーブル 博多駅にて
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